『ぼくらが結婚式をつくるまで』4/5

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『ぼくらが結婚式をつくるまで』

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コテージでの結婚パーティー

実家での結婚式の2か月後、千葉県のとあるコテージを貸切り、ぼくらにとって2回目の結婚式を挙げました。ぼくらは、5月の結婚式を「結婚式」、7月の友人たちだけを招待した一泊二日の結婚式を「結婚パーティー」と呼んでいます。この結婚パーティーは、音楽フェスのように、堅苦しくなく、楽しいものにしようと思い、ぼくらの名字の鈴木から「SUZUROCK」(スズロック)と名付け、音楽イベントのようにリストバンドを作りました。

当日は快晴、とても暑くパーティー日和な天気になり、北は札幌、南は大阪から総勢60名のゲストが駆けつけてくれました。そのうち、7人の友人には、前もって声をかけ、当日はゲスト兼スタッフとして運営を手伝ってくれるようお願いをしていました。ゲストがやってくると、友人スタッフが受付を担当してくれ、会費として2万円を集め、ゲストの証としてリストバンドを腕につけていきます。

受付棟から、結婚パーティーを始める場所までは少し離れているため、スタッフの誘導により、コテージについた貸農園に囲まれた小路をゲストは歩いて移動を始め、5分ほど歩くと、カフェの前に到着しました。結婚式に欠かせない、司会は大阪の大学で知り合った男女それぞれ1名のぼくの友人に頼みました。大学時代、学園祭のイベントで司会をしていた2人だったので、安心して司会を頼むことができました。思っていた通り、二人の司会進行は安定感があり、大阪で鍛えられたアドリブ力も発揮されることになります。

いよいよ開始時間となり、司会が新婦の入場を促します。白のワンピースを着た新婦は少し離れた建物から登場しました。結婚を祝福するゲストの間を通り、カフェのデッキの上へと登りました。

次は、新郎の入場です。新婦の衣装に合わせ、白の半そでシャツと白の短パンを着て、ゲストの間を通っていきます。ゲストには、入場の前に花を渡してあり、新郎に渡すようにお願いしてあります。ゲストから祝福の言葉と花を受け取っていくと、その花束がブーケになるのです。新婦の横へと歩いていき、新郎新婦とゲストが向き合うような形になりました。

新郎からのあいさつでは、まず、はじめに大きな声で「こんにちは!」と言いました。入場が終わってからは、厳かな雰囲気で始まるかと思っていたゲストは拍子抜け、肩の力が抜けたように見えました。集まってくれたゲストへ感謝の気持ちを伝え、今日と明日を最高に楽しんでほしいというお願いをしました。ゲストはこれからどんな結婚パーティーが始まるのかワクワクしていたことでしょう。

ここからは、5月の結婚式と同じように、ブーケブートニアの儀式、誓約式、指輪の交換、誓いのキス、承認の拍手をしていきました。

5月とは違っていたことは、ブーケはゲストから受け取った花の束だったため、とても大きなものになったこと。ブートニアはそこから新婦が抜き取ったものだったこと。新婦も泣かずに誓いの言葉を言えたこと。リングガールは、新婦の友人に頼んだこと。キスに対する盛り上がりが大きかったことです。

このような儀式が終わると、全員でデッキに並び、コテージのスタッフさんに写真を撮ってもらいました。

次は、みんなが楽しみにしているランチです。友人に乾杯のあいさつをしてもらい、6つのテーブルに分かれて、バーベキューを楽しんでもらったのですが、座席配置に一工夫をしました。

招待したゲストには、高校・大学・社会人時代それぞれの友人グループがあるため、全員が顔見知りというわけにはいきません。普通の結婚披露宴では、同じグループの友人ごとにテーブルを囲みますが、ぼくらの結婚パーティーには、友人同士が仲良くなれば、面白いというコンセプトもあったため、1つのテーブルに異なるグループが入るようにしたのです。とはいえ、肩身が狭くならないように、必ず2人か3人は同じグループの友人がいるようにし、楽しみながらも新しい出会いがあるように座席を決めました。

始めは初対面の人と同じテーブルを囲むため、緊張もあったようでしたが、初対面といっても新郎新婦という共通の友人がいるのは全員に当てはまります。新郎新婦の話を出せば話題に困ることもなかったでしょう。ぼくらの狙い通り、友人同士が仲良くなっていきました。新郎新婦でテーブルを回っていくと、今日初めて会ったはずの高校時代の友人と大学時代の友人がすっかり意気投合していました。友人の輪がつながっていく様子を見るととても不思議でしたが、とても幸せな気持ちになりました。

ランチのバーベキューが終わると、室内に移動しました。そこには、事前に友人スタッフと準備した、かわいらしいテーブルクロスをかけたテーブルとイス、テーブルの上にはガラスの瓶や針金、絵の具や紙などが置かれています。ここで行うのは、キャンドルのランタンづくりのワークショップです。

ここでは、講師を新郎が勤め、新婦と友人スタッフも席に着きます。新郎のレクチャーにしたがって、ふたを取ったガラスの瓶に絵の具で色を付けたり、紙を貼っていったりします。それが終わると、瓶の口に針金を括り付けて、持ち手を作ります。そうすると瓶の中にキャンドルを入れて燃やすと、ガラスに付けた色がゆらゆらときれいに光るランタンの出来上がりです。手づくりのランタンは、パーティーの終盤で活躍します。

ワークショップを終えると、いったん休憩です。とても暑い日でしたので、それぞれが割り振られたコテージに入り、くつろぎました。コテージにはデッキがあり、デッキの前にはきれいに生えそろえた芝生が広がっています。デッキに出て休んだり、芝生でサッカーをしたり、シャワーを浴びたりと、まるで旅行に来たかのように、それぞれの過ごし方をしています。今結婚パーティーの真っ最中だということを忘れてしまっているかのように、それぞれが自由に過ごしていました。

1時間ほど休憩をとると、いよいよパーティーも後半戦です。カフェへ移動し、ビュッフェスタイルの夕飯と歌と音楽のライブが始まります。カフェのスタッフさんが用意してくれた料理はどれも絶品で飲み物も飲み放題にしました。ここでは、テーブルを用意せず、料理を囲むようにイスだけを並べました。ゲストは、料理を食べたりお酒を飲んだりしながら、自由に席を移動します。集まった友人の中には、久しぶりの再会もありましたので、友人同士の会話も弾んでいるようでした。

食事が少し落ち着くと、ライブのスタートです。ギターが得意な友人たちがアコースティックギターで伴奏を演奏し、歌が得意な友人たちがかわるがわる歌を歌ってくれました。その様子はまるで本物のライブのようでした。音楽サークルに所属していた友人たちが多いので慣れたものです。

ライブの後は、カフェのスタッフさんが用意してくれたウェディングケーキが登場し、人生初のケーキ入刀をすることができました。さらに、サプライズで友人たちからプレゼントを渡され、感激でした。新婦の友人からのメッセージはとても温かく、新婦と友人が抱き合い涙を流す様子にさらに感激してしました。

カフェでの時間の締めは、友人によるDJタイムです。普段から趣味でDJをしている友人に頼み、機材を持ってきてもらいました。音楽ができる友人が多かったこともパーティーを音楽フェスにしようと思った大きな要因です。

カフェでの時間が終わると、外はすっかり暗くなっていました。パーティーも終盤です。ゲストには、カフェの外に出てもらい、用意したスクリーンの前に座ってもらいました。今回のために作った特別ムービーの屋外上映会です。ムービーは、どうしてもパーティーに来ることができなかった友人が新郎新婦のヒストリーと新郎新婦が主演のテレビ番組のパロディを作ってくれました。

その友人は、事前に新郎新婦から写真やムービーを送ってもらい、ヒストリームービーの制作を進めていました。さらに、友人は結婚パーティーの2か月前に、関西から千葉まで来てくれ、テレビ番組のパロディの台本を書き、新郎新婦がそれを演じる様子を撮影していったのです。CMの制作会社に勤めたことのある友人でしたが、いったいどん映像が完成するかは、ぼくらもワクワクドキドキしていました。

上映会でその映像が流れると、あまりのクオリティーの高さにゲストもぼくらもびっくりです。ヒストリームービーでは、ぼくら自身を描いたキャラクターも登場し、アニメーションもついているのです。ストーリー仕立ての映像は感動的なものに仕上がっていました。反対にパロディでは、本物のテレビ番組にぼくらが出ているようなクオリティーで、とても面白い仕上がりになっていました。

いよいよパーティーも終わりが近づいてきました。5分程歩き、木に囲まれた場所に移動してきました。次は、新婦がどうしてもやりたかったキャンプファイヤーです。

事前にコテージのスタッフさんに準備を頼んでおきました。新郎新婦がたいまつで火をともし、全員で火を囲み、懐かしのフォークダンスを踊りました。新婦の念願がかなった瞬間でした。

そして、キャンプファイヤーの前で、友人から歌のプレゼントがありました。この日のために練習してくれた三線で、沖縄音楽を歌ってくれる友人がいたり、バラードを歌ってくれたりしました。新郎新婦も、それぞれがサプライズで練習していた歌を披露しました。最後の曲は、全員で大合唱し、盛りだくさんのパーティーを締めくくったのでした。

気が付くと、コテージとなりにある温泉施設の閉館時間がせまっていたので、、みんなであわてて温泉に入り、汗を流しました。汗を流した後は、コテージに戻り、ウッドデッキや芝生の上で打ち上げが始まりました。そこは、周りに明るいものが何もない大自然の中です。空を見上げると、満点の星空。芝生の上に横になり、流れ星を待っている友人もいました。即興ライブもあちらこちらで始まり、楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。大量に用意したお酒もいつの間にかなくなり、ぼくは気が付くと朝を迎えていました。

外を見ると、空き缶や瓶が転がっています。

楽しい時間が終わってしまったんだなと感傷に浸りながら、みんなで片づけをし、カフェで朝食を食べ、それぞれの家路についたのでした。


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